魯魚之誤
 何年か前、知人から直接メールやら電話やらで質問をされた時に、僕にとって不思議な用語が知人の口から出てきました。
 「CSSタグ」というのがそれです。

 「HTMLタグ」や「XHTMLタグ」と言う時の「タグ」とは、マークアップ言語であるHTMLやXHTMLの要素の事です。
 「CSS」はHTMLやXHTMLなどのマークアップ言語のタグ(要素)の見栄えを制御するものです。

 以前耳にした時には、相手は「HTMLタグ」の「タグ」と同様の意味合いで「CSSタグ」と言葉を用いていたので、直ぐさまその用語の用い方が誤っている事を相手に指摘しました。
 けれど、最近再び「CSSタグ」という表記を目にするようになりました。
 目にした場所はSOHOでWEBサイト制作をやってらっしゃる方のサイトや退職後にパソコンのインストラクターを始めた方のブログなど。
 以前は明らかに誤った用い方でこの用語を聞いたけど、こんなに「CSSタグ」って表現が用いられているのなら「CSSタグ」の「タグ」という言葉の意味合いは僕が思ってるものとは違うやも、と検索で調べてみました。
 用語の誤りについて断定口調で書かれたブログ記事をいくつか見付けましたが、読んでいると胃が痛くなりそうでしたので無害そうな情報を捜索。
 結局、僕が求めた情報はWikipediaの「HyperText Markup Language」の項( http://ja.wikipedia.org/wiki/HyperText_Markup_Language )にありました。

 Wikipediaによれば、「Webページを構築するCSSやJavaScript、CGIなどのこともタグであると言う事例があるが、これらは要素を記述する符号と言う意味が派生・曖昧化したものであり、コンピュータ用語として正しい用法であるとはいえない。」とのことです。
 どうやら僕が見た「CSSタグ」というのは「タグ」の符号の方の意味を広義に用いた造語だったみたいです。

編集 佳馨 : WEBサイト制作の上で、CSSに関して人とやりとりする時は「記述」とか「ソース」って僕は言ってます。でも、「ソース」も「コード」もプログラム言語を記述したドキュメントに対して使うので意味が違うような…。正しい言い方はこれだ!って教えてくださる方身近に居ないですかねぇ。
編集 orfe : 「CSSタグ」などと言うものだからCSSの中にHTMLタグを書き込む人が後を絶ちません。 私は区別するためにCSSを無難なところでコードと呼んでいますがこれも特に根拠はありません。 しかし「タグ」と呼んで混同させるよりはマシでしょう。