某先生傳
 自分の記憶力に自信がもてません。
 
 ある特定の人物を「○○先生」と称し(○○には特定の人物の正式でない呼び名が入る)、「○○先生傳」と題した架空の人物伝を書くという遊び心満載の創作は誰が最初にやり出したのか。以前どなたかに教えていただいた気がするのですが思い出せません。
 その時に聞いた説は、竹林の七賢の一人である阮籍が孔子について書いた「大人先生傳」は陶淵明が自らに事寄せて作った「五柳先生傳」をはじめとして、初唐の王績の「五斗先生傳」、更に白居易の「酔吟先生傳」にもその影響が見られるというようなのだったと思うのだけど。
 はて、これって本当にそうなのだろうか。僕は何か記憶違いをしちゃいないだろうか。
 
 そういえば幕末から明治の頃の文人の成島柳北か栗本鋤雲のどちらかが「五柳先生傳」を踏まえた詩文を著していたと思うのだけど。柳北が「松菊荘記」を書いたのはうっすら憶えて居るのだけど鋤雲は何を詠んだんだったっけ。
 はて何だったかな。