褒め殺し
 ある男性に「あんまり女の子を『可愛い』と口に出して褒めない方がいい」とアドバイスされたことがあります。
 
 彼の経験で言えば他人に「可愛い」と外見を褒められて怒る若い女性は自分の外見に自信を持っていなくて。
 自信がないのに褒められてしまうと褒めた相手の真意を深読みして誤った解釈をするのだそうです。
 そういう人は相手が男性であれば色欲に絡んだ欲求を自分につきつけているのだと思い込み、相手が女性であれば心の奥底で自分を馬鹿にしているのだろうと勘違いする傾向にあるそうです。
 
 一般的には「美人」の範疇にない外見の女性であればあるほど外見を褒められた時にその褒め言葉の真意を疑うものだからそんなに周囲に「可愛い」と言わない方がいいよ、とその男性にはアドバイスされました。
 これは僕の推測ですが、多分その男性は「自分は可愛くない」と思い込んでる女性ばかりを褒めて口説いて悉く失敗し続けてたのじゃないでしょうか。
 彼が得た理は何度も何度も女性に拒否されて得られたものである気がします。
 
 でも、彼のアドバイスは正しかったのだと、時折深く実感します。
 褒め言葉の意味合いを勘違いして怒り出す女性に出くわす度にそう思います。
 
 本当に「可愛い」と思っていても言い過ぎちゃ駄目なんですよ。