言訳
 女友達の結婚相手の事や披露宴に僕が着て行くべきパステルカラーの服について語っていたのは、決して僕に結婚願望があるからじゃ無くて、如何して彼女がさっさと籍を入れてしまったのかわからないという事を遠回しに謂っていただけなのだよ。
 だから、僕は暗に「自分との結婚を考えてくれ」と謂った訳では無いのだ。
 僕は結婚したがっているのでは無かったのだよ。

 なんて事を延々と電話で誰かにイイワケ。
 本当に謂うべき相手に言訳せずにお嬢さんに言訳して如何するのだろう、僕は。
 でも、本当に結婚を望む気持ちを仄めかしたのでは無いのだよ。