很難過
 「わーい。人の人生の選択を僕が左右しちゃったよ。」なんて喜べたらきっと楽だ。

 零時丁度に電話で起こされました。久し振りに其の時間帯に熟睡していたので可也不機嫌な侭電話に出て報告を聴いてました。
 出来得る限り平静を装って相手の決定に「本当に其れで良いのか?」と訊き返していた。
 僕の狼狽が悟られぬ様に声色に気を付け乍一時間近く話し込んでいた。

 蟻地獄にでも成った気分だ。
 尤も、僕は薄翅蜉蝣になんてなれはしないだろうけど。