平凡 
健康で普通の暮らしができたら幸せだと思う。
台風がきたら倒れそうな家に住んでいても、

住む所があるだけで幸せ、温かいご飯が食べられて
夫婦仲良く暮せれば豪華な装飾品等要らない。

何時もと変わらずに接してくれる夫が居て、安い秋刀魚を食べても
美味しいね!と笑える時間があればそれで十分。

平凡な暮らしと言えば普通の暮らしのように思っていた。
平凡な暮らしほど難しい生活はないとこの頃、判ってきた。

今まで豪華な暮らしをした方が、不況で中々思うように収入も得られずに
近所の人にも告げず知らぬ間に引越しをしてしまった。

他人の家を見て「あのお宅は羨ましい。」と簡単に考えるのは
間違いかも知れない。

誰でも必死で生きて耐えて命がけで家庭を守っている中にも、
息抜きをして楽しい時間をすごしたい。

何事もない暮らしほど幸福な事はない。
でも平凡な暮らしを守り続ける事が、難しい世の中になった。

「平凡」の作者、二葉亭四迷が39才になろうという時に、第一話で、
何となく人間というものが、果敢ない(儚い)ような、味気ないような、
妙な気がして泣きたくなる。と言った。
四迷はその後、私も愚痴が出る所を見ると、いよいよ老けこんだと
笑っていた。

今日は、デジカメを持って河沿いの満開の桜や涌き水等の
写真を撮って我家に帰って来たが、風が冷たい。