2009年02月の記事


「狭い道」
<<インド>>--ヴァラナシ--


道幅ぎりぎり一杯に通り抜けようとする車の様子。

バイクのお兄さんも、この車を避けようと必死の形相である。

サリーの女性もこんな狭い道に入って来て、困ったものだと言わんばかりである。

しかし私はこの様子に文句を言うわけには行かない。
この車は、我々が乗って来た車だからである。

我々が徒歩で、名所寺院巡りをしている間、この車の運ちゃんは先回りして、駐車場で我々が見学を終えるのを待ち構えると行った具合だからだ。

日本なら、こんな狭い道に車を乗り入れるなんてとんでもない事だと、口論になること必死だろう。

しかしインドの人たちは、こんな有様でも、決して怒ったり文句を言う人は居ないのだ。

この精神は、狭い道で牛がのさばって道を塞いでいても、人々は牛が通り過ぎるまで待つといった、忍耐強さから来ているのだろうか。
コメント (0)

「チャイを売る店」
<<インド>>--ヴァラナシ--


街角にある、コーヒーショップならぬチャイを飲ませる店である。

店を商うのは、おじいさんと孫と言った所だろうか。

庶民的と言うには、余りにもお粗末なお店であるが、これがインドのオープンテラスの飲食店の代表みたいなものであろう。

底の抜けそうな椅子に腰をかけている男性は、仕事の途中の一服と言った感じである。

貧しいが、この場に場違いな優しい女性像に挿した花などがあり、何となく温かみのある光景に感じられた。
コメント (0)

「アイスクリーム屋」
<<インド>>--ヴァラナシ--


トゥルスィ・マーナス寺院の入口脇のアイスクリーム屋。

西日を浴びてアイスクリームの屋台が有るが、売る人が居ない。

寺院を見学して出来た時のことであった。
こんな暑い所に屋台を置きっぱなしで、中のアイスクリームが溶けないのだろうかと、辺りを見回した。

と、どうやら店主は、庭内の木陰でたむろしていた男たちの中の一人のようで、柵の中からこちらを見ている男のようである。

客が店の前に来たら、出て来て売ろうと言う魂胆なのであろうか。

何とものんびりした商売である。

何処の国でも、観光地では売り手が大きな声を張り上げて、客を呼び寄せているものだが、インドでは商売もすべからくこんな具合であるから、のんきなものである。
コメント (0)

「午睡の少年」
<<インド>>--ヴァラナシ--


使われなくなった遊園地の廃材置き場で、午睡を取る少年の姿。

どうやらこの台の下が、彼のねぐらのようである。

寺院裏に有るこの場所は、最初遊園地かと思ったが、来て見ると撤去済みの廃材置き場であった。

おりしも昨日のアカデミー賞受賞式では、インドのムンバイに住むスラム街の少年が、努力して億万長者になる話を映画化した「スラムドッグ$ミリオネアー」が8個のオスカーを獲得したとの事。

恐らく映画の主人公も、少年時代はこんな生活をしていたのではないだろうか。

インドでは、未だに残るカースト制度(階級制度)が根強いから、映画のようには行かないかもしれないが、近い将来、努力すれば誰でも成功する可能性がある、インドへと変わって行く事であろう。
コメント (0)

「憩う人々」
<<インド>>--ヴァラナシ--


「憩う人々」

トゥルスィ・マーナス寺院の中庭で、のんびりと午後のひと時を過ごしている男達。

インドでは、名所旧跡などの木陰で、こうして当て所も無く過ごしている男達をあちこちで散見する。

別に物売りや物乞いでもなく、ただ此処を訪れる人々を雑談しながら眺めているのだ。

私がカメラを向けても、別に嫌がる様子も無く、中には手を挙げて笑いながら応える人も居る。

それにしても昼間から仕事もせずに、一体彼等は何をしているのだろうか。

人の良さそうなおじさんも居るが、概してインド男性は目付きが鋭いので、慣れないとちょっと薄気味悪いものを感じるのである。
コメント (0)

「トゥルスィ・マーナス寺院」
<<インド>>--ヴァラナシ--


古代叙事詩「ラーマヤナ」の主人公である王子ラーマヤナと妻のシータを本尊とする寺院。

叙事詩の中ではラーマはヴィシュヌ神が人間に変身した姿で、悪魔を倒すために地上に降り立ったとされる。

白大理石で出来た本堂内部の壁には、ラーマヤナの詩と様々な場面がびっしりと彫り込まれている。

此処はヒンドゥ教の寺院だが、誰でも入ることが出来る。

サリーを着た女性は信者であろうか。

街の様子だけでなく、こうした名所旧跡も訪れた事の証として載せてみた。
コメント (0)

「立ち話」
<<インド>>--ヴァラナシ--


なんと彼等は水の中で立ち話をしている。

若い彼等には、泥水も全く気にならないかのように、話に花が咲いているようだ。

インドの女性にしては珍しく、赤いスカートの女性が目に付く。

彼女らは買い物の帰りなのであろうか、大きなバックを肩に担いでいる。

バイクの男性と此処で偶然遭遇したのか、我々の乗る車の水が跳ねるのも物ともせず、話しに熱中しているのだから驚きである。

日本では絶対に見られないシーンだろうと、興味深く咄嗟に撮った一枚である。
コメント (0)

「やっとの事で」
<<インド>>--ヴァラナシ--


水の深い所を渡り終え、やっと浅い所まで辿り着いて、やれやれといった感じの学生さん。

彼女はスクーターに乗って、通学しているのだろうか。

この年齢で、こんなバイクを持っているのは、珍しい事である。

きっと階級が上の家の子女なのであろう。

大体学校へ通う事が出来る事自体が、恵まれた環境に有るといった所が、現実のインドなのであるから。

傍でこの様子を見ている女の子は、友達であろうか。

それにしても、制服を着ていないのが、ちょっと気になる所である。
コメント (0)

「ショッピング」
<<インド>>--ヴァラナシ--


ショーケースの品物のを前に、値段交渉をする男達。

膝まくりをしたり、そのままズボンの裾が濡れるのを、気にせずに居られる彼等には、この出水は日常茶飯事の出来事なのであろう。

インドでは、スーパーマーケットや、大型のショッピングモールなどは、ほとんど見掛けない。

昔の日本がそうであったように、個人商店が軒を連ね、馴染みの客が世間話などをしながら、買い物をすると言った具合である。

ただ違うのは、ほとんどの商品に値段が付いていない事である。

だから必然的に、値段交渉をしなければならない。

それがまた、彼等にとっては楽しい一時なのかもしれない。
コメント (0)

「一休み」
<<インド>>--ヴァラナシ--


店の前で、自転車を漕ぐのを休めている少女の姿。

学生である彼女は、此処まで水の中を走って来たらしいが、流石に草臥れた様子で、自転車を水の中に横たえ小休止といった所だろうか。

まだ非力な年頃の彼女にとっては、この水の中を渡り切るのは至難の業であろう。

それでも衣服や、自転車の後ろに括り付けた鞄を濡らさずに来たのはアッパレである。

店の主人も、やれやれこの出水には日頃の事とは言え、困ったものだと言わんばかりに外の様子を眺めている。

こんな状況が、あちこちで見られるインドの街の下水道が完備されるのは、いつの日なのであろうか。

ちなみにこの写真は、水の中を走る我々の乗る車の中から撮った一枚である。
コメント (0)

「果敢に」
<<インド>>--ヴァラナシ--


水の中を果敢に自転車を漕ぐ少女の姿。

これだけの水量が有る水の中だと、自転車を走らせるのにも、かなりの抵抗が有るのではないだろうか。

この少女は、それを物ともせず、サリー姿で水を跳ね上げながら、こちらへやって来る。

日本で同じような状況になったら、日本女性ならどうするだろうかと思いながら、このシーンを見ていた。

実にアッパレな挑戦意欲だと感心したものである。

脇のおじさんが、おっかなびっくり道の脇の水の中を歩いているのが、対照的であった。
コメント (0)

「足」
<<インド>>--ヴァラナシ--


人力車に乗った、若い女性達の足の様子。

インドの女性でも、若い人たちの中には、サリーを着ずジーパン姿の女性も時々見掛ける。

人力車を漕ぐおじさんの質素な出で立ちと違い、ジーパンに可愛い詩集が施してあったり、履いているサンダルも可愛い。

足にはマニキュアなども施してあるようだし、手に持っているのは、どうやら携帯電話のようである。

こうして、インド女性のファッションも、昔からのサリー姿から欧米並みのラフな姿に、若い人たちの間から徐々に変化して行くのであろう。

それにしても、すらりと伸びた足の女性が多いのには感心する。
コメント (0)

「兄弟姉妹」
<<インド>>--ヴァラナシ--


裏通りのタバコ屋のような小さな店で出会った、兄弟姉妹のスナップ。

これは私もかなりお気に入りの写真の一枚である。

全員が、カメラ目線で応えてくれた事が、何より嬉しい。

4人の一番上の兄さんが、一番下の妹を父親のように面倒見ながら、こちらに微笑みかけている。

インドは大家族の家が多く、子供も4~5人居るのが普通である。

日本の昔と同じ家族構成が、此処には存在している。

それにしても、なんと微笑ましい情景であろうか。
コメント (0)

「出水」
<<インド>>--ヴァラナシ--


またまた雨後の水溜りで、道を阻まれた。

雨季にはちょっと低所だと絶えずこのような状態になる。

画面が霞んでいるのは、車のマフラーに水が掛って、水蒸気が舞い上がるからである。

此処を通り抜けるには、一段高くなっている、商店の脇を歩くしかないが、商店が無い所は水の中を歩くしかない。

地元の人たちは、それを承知だから、靴やスニーカーを履かずに、サンダル履きなのである。

靴は高いから履かないのではなく、これも生活の知恵と言った所だろうか。
コメント (0)

「街の修理屋②」
<<インド>>--ヴァラナシ--


此処は別の修理屋の前である。

彼等二人は、ちょっとこざっぱりした身なりをしている。

兄貴分の年上の男性は、スクーターに腰掛けて、斜に構えてちょっと俳優気取りである。

弟分の少年は、カメラを向けたこちらを見て、ニコニコと笑顔を返してくれた。

インドでは、まだデジカメは珍しい存在のようで、撮った写真をモニターで見せてあげると、喜んでナイスなどと言ってくれる。

まだ生活に疲れていない、若い彼等には、将来の希望の輝きが感じられた。
コメント (0)

「街の修理屋」
<<インド>>--ヴァラナシ--


この小さなお店は、機械物を何でも修理するお店らしい。

ピンクのサリーを着た若い女性は、修理を頼んで置いた手前に有るスクーターを、取りに来たようである。

修理代を店主に払い、お釣を受け取っている場面である。

この後、彼女は写真を撮っていた私に軽く会釈をして、颯爽と直ったスクーターに乗って、この場を去っていった。

インドの男性が、目付きが鋭いのは、生活の厳しさから来るものなのであろうか。

面と向かって話してみると、目付きとは裏腹に、友好的な人間が多いのだが、始めて会う人には、その鋭さに躊躇するのではないだろうか。
コメント (0)

「少年」
<<インド>>--ヴァラナシ--


昨日紹介した、裏通りの小さなお店の店番をしていた少年のアップ。

私が店を覗き込んで居たら彼が出て来て、何処から来たのと聞くから、日本からだよと答えた。

すると彼は、親近感を持って、僕は日本が大好きだと言って、手に持った小さな製品を見せてくれた。

それは何だと聞くと、i-podだと言う。
しかもこれは日本製だと言って、製品を見せてくれた。

正直に言って、この製品の名前は知っていたが、それがどんな物なのか、この時私は良く知らなかった。

この小さな箱の中に、たくさんの音楽が入っており、好きな曲がすぐに聞けるのだと彼の説明で分かった。

しかもカメラの機能まで付いていて、私の写真も撮られてしまった。

こんな小さなお店の店番の少年が、多分インドでは高価であろう日本製のi-podを、宝物のように持って楽しんでいる。

だからこの聡明そうな彼にとっては、日本が特別な国に感じられるのかもしれない。

ほんの短い間の彼との立ち話であったが、このきらきら輝く彼の瞳を見て、やがて彼が成人して日本との架け橋になって欲しいものだと、心から念じ、暖かい気持ちになったものである。
コメント (0)

「小さなお店」
<<インド>>--ヴァラナシ--


裏通りに面した小さなお店があった。

僅か間口一間位の広さしかなく、左の木の扉をばたんと閉めれば、それでこのお店は閉店出来ると言う具合である。

珍しい光景なので、中を覗いたら少年が一人出て来た。

昨日の写真で、若い男女がたむろしていた場所の前である。

この人懐こそうな少年は、何か手に持っていて、私にハローと話し掛けてきた。

どうやらこの少年がこの店の番をしているらしい。

店番と言っても、ほとんど人通りは無く留守番と言った方が良いくらいだ。

雑貨や生活必需品などがほとんどで、これで商売が成り立つのかどうか疑問である。

さてこれから彼との一問一答が始まるのだが、それは彼のアップと一緒に明日載せる事としよう。
コメント (0)

「裏通り」
<<インド>>--ヴァラナシ--


溶樹が家を取り込んでいた裏通りの光景である。

昨日掲載した製本屋もこの通りに有った。

前方正面にある大きな広告は、表通りに面している。
現実の世界と、広告に描かれている世界のアンバランスな所が、興味深い。

裏通りを歩いていると、様々な現地の生活に触れることが出来、実に楽しい。

サリーを着た若い女性や男たちがたむろしている場所には小さな商店が有るのだ。

此処で私は、ある聡明そうな少年と出会うことになる。
その模様は明日載せる事としよう。
コメント (0)

「街の製本屋」
<<インド>>--ヴァラナシ--


僅か一坪余りの工場で、製本業を営む親子の姿。

工場と言っても、本を裁断する機械が一つ有るだけである。

此処で作業をしている二人は、親父さんと息子だろうか。

この機械にしても、古色蒼然たる時代物で、どうやら自動ではなく、手動で本を裁断する代物らしい。

しかし彼等に取っては、生活の糧を生み出す貴重な財産なのであろう。

こうして本が作り出される様子を見て、日本の出版業界とはあまりにも異なる、零細企業の実態を見た様な思いがしたものである。
コメント (0)

「溶樹」
<<インド>>--ヴァラナシ--


巨大な根っ子が家の壁にへばりついた不思議な光景。

この木の異様な光景は、前にカンボジア特集をした時に載せた事が有る。

タプロム寺院全体を、この木の根っ子が取り込んでいる写真だが、憶えている方は居るだろうか。

同じこの溶樹がインドにも有る事を、裏通りを散策していて発見した。

ただし、この家は寺院ではなく実際に人が住んでいる住家なので、此処に住む人は、この巨大な木の根っ子をどう思っているのか、聞きたいものだと思った。
コメント (0)

「店先②」
<<インド>>--ヴァラナシ--


こちらはまた堂々とした店構えの店である。

最初見た時、映画館の入り口かと思ったが、どうやら酒屋のようである。

イスラム圏の国では飲酒は禁止だから酒屋は無いが、ヒンズーの国インドでは飲酒はOKだから、酒屋が有るのだ。

それにしても何とも稚拙な絵が大きく看板として描かれている所が、インドらしくて面白い。

この絵だと、あまりお酒が美味そうに感じられない所がまた良い。
コメント (0)

「店先」
<<インド>>--ヴァラナシ--


雑貨屋の店先の光景。

女の子が店の前のどぶ掃除をしている。

日本のように鉄のどぶ板が無い、掘りのままのどぶだから、定期的にどぶさらいをしないとゴミや土砂が詰まって流れが悪くなるのだろう。

雨季には道が川の様になってしまう時が有るから、こうして店は道よりも一段高い所にある。

夜など酔って石のどぶ板を踏み外したら、大変なことになるだろうと、余計な事を考えてしまった。
コメント (0)

「牛舎⑥」
<<インド>>--ヴァラナシ--


昨日載せていた男の子のお姉さんの働く姿。

彼女は時々男のこの様子を見ながら、牛舎の作業に従事していたから、多分お姉さんであろう。

日本なら牛舎の仕事なら、ジーパンに作業服でするであろうが、こんな綺麗な花柄のサリーを着てやるのだから、国の習慣とは面白いものである。

差し詰めインド女性の心意気と身だしなみと言った所であろうか。

搾った牛乳を運ぶのはかなりの重作業であろうが、皆どの子も嫌な顔をせず一生懸命やっていた。

食事が終わった牛が、のんびりと足を投げ出して、しゃがみ込んでいる姿が面白かった。
コメント (0)

「牛舎⑤」
<<インド>>--ヴァラナシ--


牛舎で一人ポツンと座らされている男の子の姿。

牛の世話をするのも子供なら、子守をするのも子供たちである。

この男の子は、姉さんである少女が近くで面倒を見ているようだが、小さなケーキを与えられて、おとなしく石の台の上に座っていた。

パンツを履いていない下半身は、粗相をしても下着を汚す事はないから、暑いインドでは合理的かもしれない。

戦後の日本でも、こんな男の子を良く見掛けたものだが、流石に文明国になった今は、何処にも見られなくなったようである。

こんな小さな男の子でも、お守り兼アクセサリーであるインド特有のネックレスをしているのが、印象的であった。
コメント (0)