「狭い道」
<<インド>>--ヴァラナシ--


道幅ぎりぎり一杯に通り抜けようとする車の様子。

バイクのお兄さんも、この車を避けようと必死の形相である。

サリーの女性もこんな狭い道に入って来て、困ったものだと言わんばかりである。

しかし私はこの様子に文句を言うわけには行かない。
この車は、我々が乗って来た車だからである。

我々が徒歩で、名所寺院巡りをしている間、この車の運ちゃんは先回りして、駐車場で我々が見学を終えるのを待ち構えると行った具合だからだ。

日本なら、こんな狭い道に車を乗り入れるなんてとんでもない事だと、口論になること必死だろう。

しかしインドの人たちは、こんな有様でも、決して怒ったり文句を言う人は居ないのだ。

この精神は、狭い道で牛がのさばって道を塞いでいても、人々は牛が通り過ぎるまで待つといった、忍耐強さから来ているのだろうか。