小村克也のサウンドレポート24
は、最新の音楽情報と、最新のヒット曲と、最新のヒットチャートを紹介する番組だった。

その音楽情報は、小林克也自身が英語等で入手した情報を見ながら説明していた(としか思えないほど雑然と、かつ、たどたどしかった)し、カーズ解散の情報なんて、あまりに早すぎて、約1ケ月後にサウンドマーケットで解散(追悼?)にライヴ放映するまで誰一人として信じてもらえなかった。

最新のヒット曲という意味は、ビルボードのような、(当時)かったるいチャートでなく、アメリカやイギリスの、レコード店での店頭売上チャートでの上位曲や上昇中の曲を、小林克也個人のレコードを使ってかけていた(としか思えないほど早かった)し、だから他のFM番組でかかり始めるのは2~3ケ月後で、それまで「〇〇の□□はめっちゃええ」と言ってもやっぱり誰にも通じないのだった。(ハワード・ジョーンズのDream Into Actionなんて、もう誰も思い出せないんだろ〜なぁ...)

そして、チャートは、「全米最大のレコードチェーン店、タワーレコード」(と毎回小林克也は言ってた)の、N.Y.とL.A.の店頭売上チャート(シングルとアルバム)を、店員に電話口で読み上げさせたのを録音し、流していた。時々、小林克也もよく聴き取れないすんごい訛りのある店員だったり、やたらfunkyなのりのにーちゃんだったり、マドンナの新曲が売り切れで突然チャートから姿を消したり、電話回線の調子が悪くて放送に間に合わず飛んだり(!)生だったり(!!)した。月1回はロンドンのタワーレコードのチャートを、同じように流していた。

そういえば、現地特派員(というより、現地の留学生やら今で言うフリーターやら、映画会社だか何だかよくワカラナイ人)と中継で、生の情報を2人で話したり、やっぱり時々回線がうまくつながらず、「先にこの曲をかけましょう」とか、「今日はニューヨークから〇〇君に現地の最新情報を伝えてもらう予定でしたが、本人がつかまらず...」なんてこともあった。

タワーレコードは、東京に1号店ができて(?)、大阪にはまだなかった頃じゃないかと思う。
CDも、あったかもしれないけどプレーヤーが20何万かしてた時代のような気がする。
もちろんインターネットのイの字も存在しない。

あんな凄い番組は、もう二度と成立しないのか?
だとしたら、哀しい。
未来が、なくなってしまう。