小学校の校門を開け放て!
 TV・新聞の報道では誰も言わないようなので。

 学校の校門を閉めたり、鍵を掛けたり、教員を立たせたり、監視カメラを取り付けたりしている。
 「児童の安全を守るため」という。
 誰も何も言わないが、校内は安全で、校外は危険だということらしい。

 あらゆる境界は、いずれ崩れ去る。
そんなことは、ベルリンで、誰もが見たことだ。
なのに、何故門を閉じるのか。

 子供の世界は、大人の世界を映す鏡だ。
子供だけの世界など、童話の中にしか存在しない。
(だからNever Landなのか?!)

 つまり、こういうことだ。
 ナイフを持った児童が、校内でメッタ殺しにする事件が起こるまで、秒読み段階に入ってしまったということだ。
なのに、何故門を閉じるのか。

 例えば、昼間、地区の安全を求めて、火の用心のように巡回を始めたなんていう話、聞いたことがない。

 キーは絆だと思う。
あの犯人、あまり友人がいるようには見えない。
父親との関係も、(TVで見るかぎり)とても良いとは言えそうにない。
3回だか4回だかの結婚も、全て離婚という結果に終わった。
そして、社会のほぼ全ての人々が拒絶する絆を、その社会に求めた。
(極めて逆説的だが)

 そんなことは、どうせ何年か先の裁判の判決に出てくるのはわかっているのだが。
 こういう人間を生んだ社会を、これからどうするのかという議論は、どうして起きないのか。
 みんなが、少しずつ犯罪者なのに。

 私には、新聞の号外が目に浮かぶ。
 校門の鍵を掛けている場合ではない。