寒露




二十四節気、寒露に入った。
夜が長くなり、露が冷たく感じられる頃。

最近は太平洋側によく台風が上陸する。
特に22号は伊豆諸島に大きな爪痕を
残して去った。

残暑が厳しいと思っていれば、北風吹いて
急に肌寒くなり、寒暖差が大きい。

猛暑が長かった今夏、身体が暑さに慣れて
20℃前後で寒く感じる。

稲を刈り取った田圃は黄色と化し、
短い秋がきた事をつくづく思う。

小川を流れる水の瀬音に胸寂しく、
この町と、もう少しで別れなければならない。

何時もの散歩道、温泉旅館があり、
其処を曲がれば高齢者施設が有る。

一、二年で沖縄行きは終わりにしたい。
と言っても私は沖縄に永住したいと、
常に考えている。

しかし、一生一人で生活出来るのか、
親戚等は無く、住む場所が不便な町である。

以前、昼は会社員、夜は友達の料亭の
手伝いを依頼され、午前零時迄働いた。

何の苦もなく生き生きと楽しく仕事を続けたが、
若さが有ったからだと思う。

今は厚生年金、厚生年金基金と伴侶から
少ない月給を頂き、経済的には生活出来る筈。

伴侶は静岡県に永住したい希望を持ち、
沖縄永住になれば別居しなければならない。

物騒な世の中、働いても安い賃金、ミシン刺繍と
和裁が少し出来るが、これからは人生を
私なりに楽しく生きてゆきたい。

伴侶は昔から好きなように自由にさせて居る。
「出て行け!」一度も言われた事はない。

寂しい二十五年間だった。
でも何処の妻でも我慢して耐えて居るのでは。
私は古い考えの人間、女である。

その時、その時に決めれば良い。
夜が長くなり、午後5時過ぎれば
とっぷりと日が暮れる。

目ざとく遊んでいた小鳥達も山へ帰って行く。
庭の柿の実が赤く色づき大きく生った。

山柿が 鈴生り重し 枝の先 sakura
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彼岸花


あれはあれはいわし雲だね!
小さな斑点や波紋を見せる美しい雲。

この雲が出るといわしが大漁になると、
言い伝えられる。夏でもいわし雲は見える時が有る。

何処に行っても彼岸花が山道や野原にいっぱい咲いて、
昨日から彼岸の入りでお墓参りをしたいと思う。

お仏壇にお供えするお萩は秋彼岸は粒あん、
春彼岸はこしあんと聞いた。

春分と同じく太陽が真東から昇り、 真西に沈む。
伴侶と彼女の電話の話声を聞く。

私は悔し涙をいっぱい海に捨てゝ来た。
海は暮れなずむ色と化し、

波の音は大きくなり、潮の匂いは耐え、
人間不信だけが心に残った。
ひたすら波音を聞いても答えは出ない。

全てを五感に集中しても、どうにもならない。
人を許す事も大事と思い、二十五年になる。

経済的にも損ばかりして「離婚しなさい。」
同情して言ってくださる人も居る。

将来の保障も無く一人暮らしをしても、
生活できる訳はない。

貯金等使えば無くなってしまう。
今の私は朝昼晩の食事の時だけ
伴侶と顔を合わせるだけで鑑賞はして居ない。

猛暑の暑さは引いて、過ごし易い秋がきた。
夏の終わりを惜しむような雰囲気の桐一葉。

葡萄、無花果、栗、梨、柿、美味しい果実が
いっぱいある。秋が始まり秋って良いな。

木の葉月に友達と紅葉狩りに行って
秋を楽しもう。

何時も丸い顔した柿に元気付けられて居る。
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九月の雨


September rain rain 九月の雨は冷たくて
September rain rain 想い出にさえ沁みて
愛はこんなに辛いものなら 
私ひとりで生きていけない。

昔よく歌った懐かしい歌だった。
台風がきて、そんな歌を唄って居られない。

小型台風でも、線状降水帯と同時にくると
思って居た。

しかし、突風で茶所牧之原市は被害が大きい。
全壊3軒、半壊32軒、大型トラックが倒れ、

ハウス等は壊れたらしい。
突風は風速40メートル以上有ったと聞く。

18メートルが20,40メートルの突風が
吹くとは誰も想像しなかった。

我家の樹木の葉は下向きに曲がってしまい、
鉢植えの花も散ってしまった。

その反面、恵みの雨になった。
たっぷり水分を含み柿の葉は

ふわふわと何もなかったように
夕暮れの風に揺れていた。
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蝉しぐれ
遠雷の音を聞く。
しかし、雨は全く降らない。

熱中症警戒アラートが毎日のように出て、
猛暑との戦いの日々に疲れが増す。

7日は二十四節気の一つ立秋になる。
日本における旧暦8月の異称。

耳を傾ければ、我家の周りは蝉時雨となり、
夕方になっても賑やかに蝉が鳴いて居る。

蝉の幼虫は土の中で七年過ごし、
寿命は僅か一週間と短い。

蝉は真夏を教えてくれた。
私の鳴き声を聞いて!
語っているような気がする。

松の木に止まっている蝉に「もっと生きて!」
私は心で叫んだ。

生物の命の儚さに一抹の寂しさを思う。
お盆が近づきお墓の掃除に行かなければ!

11日~14日のお盆になれば
お寺の僧侶さんが檀家回りにいらっしゃる。

そう思って居ても猛暑の中を徒歩か、
電気自転車で行こうとしても暑すぎる。

長い長い猛暑続きの青空。
週末が猛暑のピークかも知れない。

暑さのピークは後僅かと思えば嬉しい。
既に蜻蛉が青空に飛んでいるのに。

残暑とも言われるが、未だ猛暑の真っ最中。
今日は41,4℃の酷暑日、
吹く風が熱く嫌な気分がする。

もう少し頑張れば涼しい秋はやってくるかしら。
体力が少し落ちてきたが頑張らなければ。

畦道に 蜻蛉が踊り 夕暮れて 精一杯に 
鳴く蝉愛し。
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初蝉
18日早朝、今夏になり、初めて蝉の鳴き声を聞いた。
暑い暑いと言いながらも本格的な夏の到来である。

蝉が何故、鳴かないのだろうと不思議に思っていたが、
蝉は必ず夏には私達の所に出てくれるのだわ。

遠くの田圃の方から蛙も鳴きだし、
昼は蝉、夜は蛙の合唱が賑やかになってきた。

この辺りは立派な二世帯住宅が多く建っても庭がない。
老朽化したボロな家でも我家は庭だけは
表、裏庭と二か所ある。

安っぽい樹木が多く有り、手作りの池も有るので、
色々な生物が遊びに来る。

蝉は成虫の雄だけが鳴き、雌は鳴かないらしい。
草花以外にも、生物も季節を教えてくれる。


四日で一ケ月分の雨が降ったお陰で
樹木の葉が瑞々しくなり、果実も何となく
生き生きとした感じを受ける。

今夏は益々猛暑が続くのかと思うだけで
横着者の私は夏バテになりそうである。

頑張って此の夏を乗り切ろう。
しっかり睡眠摂取し、食生活に気を付けて
初秋を迎えたい。

開けて今日は選挙投票に徒歩で行ったが、
場内は別世界の涼しさで汗が飛んでしまった。

伴侶は「誰と名を書き、次に党名を書けば良い!」
私は「はい。はい。分かりました。」返事をして置き、

別党の自分で選んだ方を書いて帰宅した。
政党や政治家の好き嫌いは自分で選ぶのが
当然の事と思っていた。

風もない星も見えぬ静かな夜が更けていく。
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