フレンチ・コネクション
うーん…。
いかに最近の、CG だとかいった技術にこの目が毒されているか、わかった。
ドキュメンタリー・タッチ、というか実話ベースってことに監督の音声解説を聴きはじめるまで知らず、そのカメラ・ワークや参考にした作品やキャスティングと作品そのもののストーリー解説とを聴きながら、こうして一つの映画ができたのか、とこちらでも実話タッチ。
許可を取らずに撮影、って場面が思いの外多くて、NY の街なかはともかく、駅とか(←駅員にしばかれるよ乗ったり降りたり)、高架線路下カー・チェイスとか(←死ぬよ一般の人!)、高速道路大渋滞とか(←あかんってわざとなんてって非番の警官たちが協力してくれてっておい!)、今だったらあんたが捕まるよ監督!!
史実をベースにしたリアルさ、はとても真面目に追求されて、あまりつかいたくはないがやっぱり古き良き時代、だったのだなぁと思う。
ジーン・ハックマンはまだ顔が真ん丸じゃなくて少し若くて、でフランス人のおっさんがまたキザというかお洒落で優雅で手、ヒラヒラ、ってまぁ憎めんおやじで、旨そうに上品な料理をたっぷり時間をかけて食べてるのにハックマンは外で凍えながらペラペラのピザをほおばってたり、どこまでもどこまでも尾行する、徹底ぶり。
でもスルリと逃げられる。
関係者、えらい理不尽なほど軽い刑だし。なんかフランス人俳優だけ割を食って 4年だし。
バンパー目線はなるほどやられる。が、やっぱり線路下限定はどうしても直線中心になるから単調なんだよなぁ。
個人的にはサルの妻のアンジー・ボカ(Arlene Farber)の、ドレス・アップした美しさと軽食屋かみさんの時に腹に一物持ってそうな表情に目が行ったのだが、そんなとこを見てる人は誰もいないらしく検索しても何も出てこない。
Arlene Farber、他の作品はどうだろう? と思っても、
http://us.imdb.com/name/nm0267123/
パッとしなかったのかなぁ。名前、変え過ぎだし。

実はこれ、映画としてではなく音楽の、Don Ellis の作品として入手しようとして、ところが CD が DVD よりずっと高い(!)のが気に入らなくて、しばらく amazon の買い物カゴに入れっぱなしだった。
で、めでたく(?)DVD で購入。
確かにこの煽りかたは見るべき(聴くべき)ものがあるが、やはり古さが目立つ。

歴史上の作品、となりつつある。