行きたい美術展更新
注目は、若冲もあるが、やはり青山二郎。どんな作品が出てくるやら。あと、棟方志功はどのくらい幻的作品か。

ネコの話で思い出したのは、レイチェル・カーソンについての話。
レイチェル・カーソンといえば "沈黙の春" で環境問題の告発という形で(特に日本では?)有名だが、彼女は本職は海洋生物学者だった。
これは、彼女が深海の微生物の調査をしていたときの話。
深海で、微生物を含む海水のサンプルを採り、その微生物を研究する。
それ自体は、特別なことではない。その後である。
彼女は、残った海水のサンプルを、再び、その採取した深さまで沈め、放した。
その文章の筆者が、どうしてそんなことをするのか、と尋ねた。
彼女は、残った海水にもたくさん深海の微生物が棲んでいる、地上では生きられない、だから元の場所へ返すのだ、研究に必要な分はともかく、残りの生物の命を奪ってはいけない、と言った。
筆者は、彼女のその発想には感心したがそこまでやるのは偏執的過ぎやしないか、と続けていた。
もちろん、その発想が後の "沈黙の春" にも繋がってくる。

私が言いたいのは、例えばこういうことである。
微生物の生命を(このレベルまで)尊重するのは、おそらく大多数が確かに偏執的過ぎる、と考えるだろう。
じゃあ、アリなら? ミミズなら? カエルなら?

ネコなら?

そして、人間でさえ、堕胎が行われている。
ネコの避妊手術って? 人間の避妊手術は適正か?

反発はわかるしそれが(あまり品のよくない週刊誌あたりでなく)日経新聞というのは確かに驚くが、物事はそれほど簡単ではない。