珈琲時光
東京は、東京だってどこもかしこも何十階建のビルばかりじゃない、摩天楼はごく一部の地区で、その周りは、ふつうの人がふつうに暮らす、"下町" というと独特の色が付いてしまうけど、そんな生活がある、ってことを知ったのは、それほど昔のことではない。
静かに時は流れる。
静かに風は流れる。
一両編成の電車。
二両編成の電車。
犬がいて、猫がいる。

ミルクを飲む。
寝る。
肉じゃが、好き。

足跡を辿り、失われる。
連綿と続いているようで、途切れてる。
記憶と記録の断片。
それでも人は流れ、生活し、動いてる。
縦横に織られた錦。
窓から流れる眺め。
スクリーンに映り、流れていく。
音。
音楽に、サウンドスケープ。
都会の長い電車は、立体に交差しゆったりとした川の流れの横を走る。

夏休みに観る映画。