2025年10月の記事


寒露




二十四節気、寒露に入った。
夜が長くなり、露が冷たく感じられる頃。

最近は太平洋側によく台風が上陸する。
特に22号は伊豆諸島に大きな爪痕を
残して去った。

残暑が厳しいと思っていれば、北風吹いて
急に肌寒くなり、寒暖差が大きい。

猛暑が長かった今夏、身体が暑さに慣れて
20℃前後で寒く感じる。

稲を刈り取った田圃は黄色と化し、
短い秋がきた事をつくづく思う。

小川を流れる水の瀬音に胸寂しく、
この町と、もう少しで別れなければならない。

何時もの散歩道、温泉旅館があり、
其処を曲がれば高齢者施設が有る。

一、二年で沖縄行きは終わりにしたい。
と言っても私は沖縄に永住したいと、
常に考えている。

しかし、一生一人で生活出来るのか、
親戚等は無く、住む場所が不便な町である。

以前、昼は会社員、夜は友達の料亭の
手伝いを依頼され、午前零時迄働いた。

何の苦もなく生き生きと楽しく仕事を続けたが、
若さが有ったからだと思う。

今は厚生年金、厚生年金基金と伴侶から
少ない月給を頂き、経済的には生活出来る筈。

伴侶は静岡県に永住したい希望を持ち、
沖縄永住になれば別居しなければならない。

物騒な世の中、働いても安い賃金、ミシン刺繍と
和裁が少し出来るが、これからは人生を
私なりに楽しく生きてゆきたい。

伴侶は昔から好きなように自由にさせて居る。
「出て行け!」一度も言われた事はない。

寂しい二十五年間だった。
でも何処の妻でも我慢して耐えて居るのでは。
私は古い考えの人間、女である。

その時、その時に決めれば良い。
夜が長くなり、午後5時過ぎれば
とっぷりと日が暮れる。

目ざとく遊んでいた小鳥達も山へ帰って行く。
庭の柿の実が赤く色づき大きく生った。

山柿が 鈴生り重し 枝の先 sakura
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