「フラメンコ③」
<<スペイン>>--マドリッド--


踊りの躍動感を出すために、少しカメラを意識的に流してみた。

彼女のパタ・デ・コラ(スカートの裾をたくし上げて踊る)も長く綺麗な足が眩しく、靴で床を蹴る音が迫力を盛り上げる。

タップダンスのように、靴で強弱を付けながらリズムを刻む踊り方を、サパテアードと言う。

踊りとギターと、歌声に掛け声が一体となって、迫力は頂点に達するのだ。

フラメンコを踊る人々は、嘗てはヒターノと呼ばれる遊牧民が、生計を立てるために大道で踊り始めたのが起源とされる悲しい経緯が有る。

しかし今では、アンダルシア地方では、一般の人々も小さい時からフラメンコを習う事が常識になってきた。

それらの遊牧民の人々をジプシーと呼ぶ人も居るが、この言葉は現地ではヒターノ(女性はヒターナ)を卑下する言葉として、禁句である。