「パール・ハーバー⑥」
<<ハワイ>>--オアフ島--


戦艦ミズーリ号の威容を埠頭最先端から撮影。

58000トンのこの巨艦には、第二次世界大戦当時、実に2534名の兵士が乗船していたという。

全長274メートル、全幅33メートル、高さ64メートルの規模を誇る戦艦には、湾岸戦争出撃当時は、トマホーク・ミサイル32基、ハープーン・ミサイル16基を新装し、近代戦に備えたという。

沖縄戦当時、日本の特攻機が左舷に激突した跡が今でも残っており、特攻隊員の遺体が速射砲の発射部に飛び散ったとの事である。

その遺体をウィリアム・キャラハン艦長は、艦隊兵士の反対を押し切って、敵国兵士でありながら、アメリカの戦死者と同じ水葬礼をもって、手厚く葬ったという。

けだし全艦を統括する艦長としての、人格の高さを感じさせる美談である。

国のために身命を賭して闘う兵士に、敵味方の差別が無い事を、実証した実話であろう。