「泥を運ぶ男たち」
<<インド>>--ヴァラナシ--


大学の構内から土を運び出す作業をしている男たちの姿。

校内の工事でもしているのだろうか、残土を人力車に乗せて運んでいる。

この土を何に使うのかは分からぬが、人力での作業では手間の掛る事であろう。

日本では工事で出た残土は、ダンプカーで効率良く運んでしまうが、まだこんな光景が見られる所が、一時代前の日本を見るようで、懐かしささえ覚える。

第二次世界大戦の日本が敗戦間近い当時、ラバウルなどの日本が占領していた島の戦闘機の滑走路を作るのに、モッコとリヤカーの人力で何ヶ月も掛り造成したのに、アメリカ軍は、上陸するやいなやブルトーザーで一日で滑走路を作ってしまう状況を見た日本兵は、これじゃとても勝てないと実感したそうである。

IT立国と言われるインドでも、現実の庶民の暮らしと、高学歴のエリート社会では、かなりの格差が有りそうである。