「三等客車」
<<インド>>--アグラ--


一晩中走り続ける夜行列車の三等客車の光景。

バラナシからアグラまで行くのには、この夜行列車に乗るのだが、我々の客車は冷房付きの寝台車だが、隣の三等客車は、冷房も寝台も無く御覧のような客車である。

鉄格子の嵌った窓から顔を出している乗客は、失礼な言い方だがまるで監獄から顔を出している囚人ようである。

こういう状態で一晩中暑い客車の中で過ごすのは、かなり体力を消耗するのではないだろうか。

逆に言えば、こんな環境の中でもたくましく生き抜く体力を持った人々は、現在の猛暑日が続く日本にあって、エアコンなしでは生きられない我々日本人より、基礎体力が有るのではないだろうか。

しかし平均年齢が45才と日本人よりも10才も若いインド人だからこそ、劣悪な環境にも耐えられるということも言えるのかもしれない。