「盗掘の村②」
<<エジプト>--ルクソール--


盗掘の村「クルナ村」の岩山の中を、勝手にガイドをかって出た若者に連れられて行く我々の姿。

こんな岩山のガレ場まで来ると、我々だけで此処から脱出するわけにいかない。

止むを得ず、今にも崩れ落ちそうな悪い足場に気をくばりながら、前を行く彼の後ろを恐る恐る着いて行ったのである。

やがて一つの貴族の墓の入り口までたどり着くと、彼は法外のガイド料を要求した。

婿さんが我々が希望しないのに、勝手にガイドをしたのだからと、気持ちだけのチップを渡そうとすると、彼は怒りだし矢庭に婿さんの胸倉を掴んだのである。

私が彼の行為を止めようとすると、村人たちが集まってきて、我々をぐるりと取り囲んでしまった。

流石にこれにはやばいなと思った時、機関銃を持った警官が現れ、彼を羽交い絞めにして、我々に早く行けと合図をしてくれた。

我々は、ほうほうの体で岩山を駆け下り、待たせていたタクシーに乗り込んで難を逃れたのであった。

後で分かったが、どうやらこんなトラブルは、日常起こっているらしく、ガイド無しでの単独行動で此処に来るのは、極めて危険だということを悟ったのであった。