「スペインの幻想④」
<<スペイン>>--バルセロナ--


グェル公園の石段の途中で、ギターを演奏していたギタリストの男性。

サグラダ・ファミリア教会を設計したのと同じ、アントニオ・ガゥディがバルセロナの小高い丘に設計したグェル公園は、バルセロナのもう一つの名所である。

此処を訪れた時、石段を降りていて、思わず私の足はこの場所で止まってしまった。

今このページのBGMで流している、スペインのギタリストが作曲したアランフェス協奏曲を、彼が演奏していたからである。

ストリート・ミュージシャンにしては、余りにも卓抜した彼の名演奏に、此処を素通りする事が出来なくなってしまったのだ。

なんと言うすばらしいテクニックであろうか、嘗てフラメンコ・ギターを習っていた私としては、彼の演奏に、背筋がぞくっとするほどであった。

彼の演奏振りをビデオや写真に収め、CDを買おうかどうか迷っている時に、無粋な添乗員が来て、早く来てくださいと促され、残念ながらこの場を離れたが、今でもそれが心残りである。

他の場所でも別のギタリストが、フラメンコを演奏していたが、その光景も別の機会に載せて見ようと思う。

今回の旅行の中では、これらのミュージシャンに出会った事も、印象に残る出来事の一つであった。