「呉服店」
<<日本>>--川越--


祭りの中心街に向かう途中に、またこの店先が目にとまった。

年のせいなのか、こんな懐かしい着物類が下がっていると見過ごす事が出来ず一枚撮った。

この店の前で足を止めるのは、矢張り中年以降のご夫人が多いようである。

現代では、冠婚葬祭以外はほとんど着る人を見掛けなくなった着物であるが、矢張り日本古来の着物は、見ていて飽きる事がない。

若い女性が着物を着て、綺麗な襟足を見ると、何ともいえぬ色香を感じるものである。

男性の紋付羽織姿も、威厳があって良いものである。

我が家の箪笥の中にも、父が着た紋付羽織袴が眠っているが、果たしてこれを私が着用する日があるのかといえば、極めて疑問である。

しかし、それを不用品として回収に出す気持ちは起こらないのである。