「昔ながらの」
<<日本>--川越--


古くから川越で納豆造りをする店先の光景。

今ではスーパーからすっかり影を無くしてしまった、ひごや藁に包まれた納豆を製造販売するこのお店の歴史は実に古い。

小粒の納豆が主流になってしまった納豆だが、ここの店の納豆は、昔ながらの大粒の納豆である。

今は亡き母方の叔母さんが我が家を訪れる時に、必ずお土産に此処の店の納豆を持って来てくれたことを思い出す。

実家の近くの路地の片隅に今でもこの店が有ることを探し出し、川越に行く時は必ず、ここの店で納豆を買うことが習慣となり、少し高めの三角納豆を多めに買ってきて、近所の家にもお裾分けなどしている。

聞けば今は年老いたご夫婦が、納豆造りを続けているとのことだが、味と懐かしさで、結構地元民はもちろん遠方から買いに来てくれるお客さんも多いのだと言う。

商売を度外視した味中心のこんな店が、いつまでも続いくれることを願うのである。