「追次射撃」
<<日本>>--川越--


80才の大将役の号令の下、次々に火縄銃を発砲する、隊列を組んだ銃士たちの光景。

最後の射撃は此処商店街の前で行われたが、此処での射撃は追次射撃であり、残念ながら一斉射撃の様子を撮ることが出来なかった。

これが一斉射撃だと、轟音は物凄く発砲煙で辺りが見えなくなるくらいである。

いぶし銀のような大将の姿は、威厳に満ちていて、大声で号令を発する声も、とても80才とは思えない凛々しさだ。

人それぞれ生きる目的は違うものの、彼のように年齢を重ねても、元気でこのような行事に、中心人物として指揮をとれる姿に、ある種の羨望を覚えたのであった。

この後隊列は大正ロマン通りに入り、元の出発点の札ノ辻に戻って行くのであるが、鉄砲隊を追い続けていた私は、疲れ切ってこれ以上後を追うことが出来なかった。