「待機」
<<日本>>--川越--


出陣前の川越藩火縄銃鉄砲隊の面々が、隊列を組んで出陣前の待機をしている姿。

小江戸川越春祭りのオープニングを飾るべく馳せ参じた鉄砲隊の面々は、一体何処から来たのだろうかと、余計なことを考えてしまった。

各々が本物の年代物の火縄銃を手にして、甲冑兜姿もまた現代の造り物ではなく、年季の入った本物の様である。

旗指物や甲冑などがバラバラなのは、嘗て川越藩主であった松平伊豆守が、徳川家康に命を受けて、島原のキリシタン農民たちが、天草四郎の下に起こした「島原の乱」を平定すべく派兵した時も、各藩から選抜した兵士達だったというから、その例に倣ったのかもしれない。

私は最初彼等のこの姿を見た時、持っている火縄銃を本当に使用するのではなく、ただこの甲冑姿で行進するだけではないかと思っていたのであった。