「楽しかった同期会」
<<日本>>--新宿--


長年勤務した会社を退職した同期のメンバーが集った。

何と定年退職後に再会したのは、実に16年振りである。

3000人を超えるマンモス企業であった我社は、嘗ての同期で入社したメンバーは総勢で150人ほどであったが、こうして一堂に集う事が出来たのは、この10名である。

おのおの80才前後の我々は、久々に顔を合わせたものの、余りの変貌振りに誰だったか分からない人間が何名かいた。

嘗て我社を、自分が背負って立っているのだといった覇気は既に薄れ、皆それぞれ好々爺になっている。

歳月の経過とは、かくも厳しいものなのかと、ひとりひとりのメンバーの様相を、噛み締めながら眺めて痛感した。

話題は現状の各々の実生活と、今まで患った病気の話が中心となる。

かく言う私も最近の腰痛の手術でご他聞に漏れなかったが、それでも此処に集うことの出来たメンバーは、恵まれている方で、アルコールが回ると共に、笑いが絶えなくなり実に楽しい一夜となった。

中には数年前に奥さんに先立たれ、何と昨年50才の女性と再婚して新婚だと言う男が居て、散々皆に冷やかされていたのが特筆事項であった。