「バロン・ダンス⑤」
<<インドネシア>>--バリ島--


トランス状態になった男達を、バロンと巫女が正常な精神状態に戻す場面。

バリ・ヒンズー教では、人間と神は共存しているといった観念から、人はしばしばトランス状態になり、神の力により、超人的な行動を起すことがしばしば有るのだという。

ケチャ・ダンスなどでも、燃え盛る火の中をトランス状態になった男が、歩き回る場面が演じられる。

レゴン・ダンスでも、二人の少女が、魔女によって夢遊状態にされてしまう場面がある。

現代科学化発達した日本では、それらの行動は馬鹿馬鹿しいと一笑に付してしまうが、純粋に神を信じるバリ人にとっては、これらの神懸かりな行動は当たり前の事であるとされている。