「バロン・ダンス」
<<インドネシア>>--バリ島--


いよいよバロンダンスが始まった。

社殿の入口から、徐々に石舞台の上に聖獣バロンが登場する。

バロンダンスは、ヒンズー教に基く古代インドの叙事詩、ラーマ・ヤナに登場する、超自然的な能力を持つ、バロンと、魔女ランダの対立をテーマとした、バリ人の世界観を象徴する舞台劇である。

バロンダンスを演ずる舞踊団は幾つか有るが、物語の内容は古くから伝わる古典舞踊であり、ほとんどの劇団ともストーリーは同じである。

人の心の中には、善と悪とが同居しており、たえずこの二つが戦い続けているといった内容を、バロンとランダに具現化した哲学的な物語である。