「梨園②」
<<中国>>--西安--


その昔、唐の時代が最盛期だった頃、玄宗皇帝が自ら京劇を教えた梨園は、今は博物館となっている。

此処には、京劇に出てくる沢山の隈取りをしたお面が、飾られている。

日本の歌舞伎でも、隈取りをして登場する歌舞伎役者は良く知られている所だが、そのルーツは京劇にある。

何故このような大げさなメーキャップをするのかは、登場人物を強そうに見せたりする事も有るが、昔の舞台照明は蝋燭や松明などであり、舞台が非常に暗いために、役者をはっきり見せるために、これらの隈取りをしたのだとされる説が強い。

私も北京で、始めて京劇を見たが(後日掲載)、劇が始まる前、舞台中央で、登場人物である大王のメーキャップや衣装を着せる所を披露していたが、とても見応えのあるものであった。

日本の伝統芸能である歌舞伎の面取り手法が、元々は玄宗皇帝の発案による、京劇にルーツが有る事を知ったのは、驚きであった。