「車窓風景⑦」
<<スペイン>>--バレンシア--


綺麗に刈り込まれた茶色の農地の真ん中に、ポツンと一本の木が立っている。

手前には農道が見えるから、此処から広大な農地を、トラクターで刈り込みをするのだろうか。

あの木は、農作業の合間に、農夫などがこの木の木陰で、食事でもする時のために残して有るのかもしれない。

そう思うと、何とも長閑な野良仕事の光景が、思い浮かぶのである。

こうして手入れが行き届いた農地を見ると、自然と人の係わり合いが感じられて、日本では放農地が増えつつある現状と比較して、まだまだスペインでは、農耕に携わる人が居るのだなと、ほっとする。

それにしても、この茶色の農地は、一体どんな農作物を収穫した跡なのだろうかと、益々気になったものである。