「ゴースト・タウン」
<<スペイン>>--バルセロナ--


夕食を終え、ホテルに戻るバスの車中から撮った街の様子。

この光景を見て、一番驚いていたのは、現地ガイドのスペイン女性である。

時刻は既に夜の9時半を過ぎた夕暮れ時であるが、いつもならラッシュアワーで、車の渋滞も酷く、歩道には人が溢れている時刻だというのに、車も人もほとんど見掛けないからである。

こんな夕時の街を今までずっと生きてきて、見た事が無いとガイド嬢が興奮していた。

街中の人々が、試合が白熱している様子を、それぞれ思い思いの場所で、観戦しているからであろう。

我々は、お蔭で予想以上に早くホテルに到着する事が出来、後半の試合の様子をホテルの部屋で、一杯やりながら観戦する事が出来たのだ。

しかし、最後まで、ブルーのユニフォームのチームが、スペインだとは気付かずに、負けてしまったと思っていたのだから、お粗末な話である。

スペイン語を学生時代に学んだ筈なのに、アナウンサーの実況が、まるで聞き取れなかったのだから、お恥ずかしい次第である。