「歩み」
<<インド>>--ヴァラナシ--


足元を気にしながらやってくる、サリーを着た女性の姿。

この劣悪な道路とは、およそ掛け離れたサリーの美しさである。

一枚の長い布を、実に器用に見に纏う事の出来るサリーは、何と言ってもインド女性の誇りであろう。
さりげなく、足元を気遣ってサリーをたくし上げる手元が奥ゆかしい。

手に持っているのは、目的地に着いた時に足を洗って拭くタオルであろうか。

インドの女性は、貧富の差に関係なく、美に対する関心の高さはかなり高い。
年齢や、容姿は敢て顔を隠したので、ご想像にお任せしたい。

背景には、裸足で歩く少女の姿が散見出来る。

ちなみに、靴を履いて歩いて行く男性二人は、私の旅仲間である。
生活の知恵とは言え、此処では靴は無用の長物となる。