「積乱雲」
<<インド>>--デリー上空--


高度を下げ始めた目の前に現われた雄大な雲の眺め。

間もなく飛行機はデリーへの着陸態勢に入るので、座席ベルトをお閉めください、と言うアナウンスが入った。

高度は巡行高度の12000メートルから、8000メートルまで下がってきた。
此処まで来ると、今まで眼下に見えた積乱雲も真横に見えてくる。

それにしても、ふわふわとまるで綿菓子のようで、思わず手ですくいたくなるような光景だ。

この積乱雲の中に飛行機が入ると、様相は一変し、飛行機はがたがたと揺れ、上下動を繰り返すが、上手く雲を避け、飛行しているのが伺える。

いよいよ未知への国への到着だ。

これからどんな旅が始まるのだろうかと、わくわくしながら、窓外のこの雄大な景観に見入っているのだった。