「朝の散歩③」
<<インド>>--デリー--


ホテルの裏側をちょっと行くと、こんな光景が広がっていた。

まるで、ゴースト・タウンである。
ビルが散在しているが、全て廃墟と化し、周辺には雑草が生い茂っている。
ぺんぺん草が生えるとは、正にこういう状況を言うのだろう。

一体これはどうしたというのだろうか。
インドにも嘗て高度成長時代があり、ビルが乱立し、様々な店が入居したが、消費が無く、皆倒産してしまったようである。

どのビルの中も、物が散乱し、ゴミの山が築かれている。
それらの部屋を整理し、新しい入居者を募集する気配も見られない。

空き地の中央に見える草むらから、いきなり男が起き上がったりするから驚きだ。
彼は草むらにシートを敷き、そこで一夜を明かしていたらしい。

今、中国ではオリンピック景気が去り、経済が下降線を辿っていると聞く。
このような光景が出現しない事を、強く望みたいものである。