「火葬式④」
<<インドネシア>>--バリ島--


張子の牛と共に荼毘に付される火葬式の光景。

この牛の中には幾つかの遺体が収められている。

遺体といっても王族の遺体と違い、ワヤン君の祖母がそうであったように、一年前に土葬したものを再度掘り起こして納めて有るので、ほとんどが骨と皮ばかりだから、幾つか収容出来るのだ。

こうして身近な動物であり、働き手である牛と一緒に火葬する事によって、安らかに天国に行けるというのであろう。

インドのようにガンジス川に水葬したり、四つに組まれた薪の上に直に遺体を置いて火葬にするのではなく、立派に造られた張子と共に荼毘に付されるのだから、矢張り芸術の村と言えるだろう。