「プリタネイオン」
--エフェソス--

紀元前三世紀に建てられたプリタネイオンの柱。

エフェスの象徴である女神ヘスタの聖火が、数世紀にわたり日夜灯り続けた場所。

ギリシャ語とラテン語でその経緯が書かれていると言う。
この聖火を守るのは、ブリタンと呼ばれる名家出の高官であり、その職は名誉職であったと言われている。

オリンピックの聖火がギリシャ・オリンピアで灯されていたのと同じように、絶やす事のない聖火は、古人にとって神聖なものであったに違いない。

小高い丘の手前に聳え立つこの石柱が、今は昔の寂寥感を現しているようであった。