「女神にお別れ」
<<インドネシア>>--バリ島--


バリ・ハイアット・ホテルの回廊に置かれている石の女神像。

朝食の時や、ホテルから外出する時に、必ずこの石像の前を通るから、部屋を引き払ってキャリー・ケースを引きながら、いよいよ最後のお別れだなと思い、一枚撮った。

柔和な顔付きが好ましく、器を抱えたポーズが如何にも優しさを表現しているように思える。

バリのしきたりでは、朝と晩、必ず自然の神々達にお供えをするのであるが、このモノトーンの石像に、赤いプルメリアの花が器の中に挿してあるのが、とても印象的であった。

バリ・ヒンズー教では、「人は、神と共に有り、人と共に有り、そして自然と共に有る」のだと言う。

神々の住む島と言われている温和な風土も、この教えを聞くと、納得の行く話である。