「名物おじさん」
<<スペイン>>--ミハス--


毎日ミハスの街の入り口で、アーモンド飴菓子を製造即売する名物おじさん。

生まれも育ちもこのミハスであり、余程の事が無いかぎり、この広場の前で毎日露天の店を構えているというミハスっ子のおじさんである。

店の脇には、大きな鍋が有り、その中にアーモンドを沢山入れて、砂糖と水を加え煮詰めるのである。

周囲には香ばしい匂いが漂い、それをしゃもじで掻き混ぜている内に、水飴状と成り、それがアーモンドに絡まって、冷めるとカリカリとしたかりんとう状の菓子になる。

私も試食してみて、甘くて香ばしい食感に、自分の旅の途中のつまみと、お土産用に買ったのであった。

このおじさんの被っている帽子も、ミハスの文字が描かれているのが印象的であり、ずっと一生ミハスから外へ出ることなく、体が続く限り此処で店を張って、世界中から来る観光客を相手に商売をしているのかと思うと、感慨深いものがった。