「ギタリスト」
<<スペイン>>--マドリッド--


プラド美術館の前で、クラシックギターを演奏する、初老のギタリストの姿。

演奏している曲は、クラシックギターでは有名な「アルハンブラの思い出」であった。

私も何度か挑戦した難曲であり、特にトレモロを奏でながら曲を弾くところが有名である。

彼の演奏は流石スペイン人だけあって、高度なテクニックを持っていた。

しかし通り過ぎる人はあまり関心がないようで、下に降りていって、彼の演奏をじっくりと聞きたい衝動に駆られたものである。

グェル公園でのフラメンコギターを弾く、ストリートミュージシャンも素敵であったが、クラシックの正統派であるこの曲をこなす彼の演奏も、いぶし銀のような重みを感じたのであった。

やはりギターはスペインが本場、随所でこのような場面に遭遇したのである。