「参拝を待つ人々」
<<日本>>--川越--


喜多院の本堂で、参拝を順番に待つ人の列。

私は此処で、ちゃんと二列になって、参拝の順番を待っている人々の光景を始めてみた。

嘗ては、皆それぞれ勝手に本堂の中に入り込んで、我先に賽銭を挙げて参拝をしていたのである。

別に僧侶達や係員が二列に並んで、参拝をして下さいと、整理している訳ではないのである。

何かが変わったような気がした。

今回の東日本大震災が、人々の心に、日本人の慎み深さや、道徳心を、改めて呼び起こしてくれたような気がしてならない。

この大震災は、未曾有の衝撃と苦痛を我々に胸深く与えたが、それによって日頃忘れていた、助け合いの精神、互助精神を、想起させてくれたのだとしたら、あながちマイナス面だけでは無い様に思えるのだが、どうであろうか。