「スペインの幻想」
<<スペイン>>--バルセロナ--


今回のスペイン旅行で一番最初に訪れたのは、このサクラダ・ファミリア(聖家族教会)であった。

アントニ・ガルディが設計し、建築に着手して既に120年の歳月が経過している。

しかも日本人を含む世界の彫刻家や建築家が今もなお建築に従事していて、いつ完成するとも分からない。

この巨大な朝日に輝く教会をバスから降りて眼前に遠望した時、カルチャーショックが全身を貫いた。

その驚きは、エジプトのピラミッドやカンボジアのアンコールワット、インドのタージ・マハルに遭遇した時に似ている。

しかしその三者は過去の人間が作った遺産で有るが、このサクラダ・ファミリアは過去から受け継がれて、現在もなお進行中の建築遺産なのである。

正にスペインが国力を掛けて世界に向けて発している、現代の世界遺産であると言えよう。

此処のページでBGMに使っているアランフェス交響曲のギター演奏は、とある店先の特売品で売られていた500円のCDをダウンロードした物である。

演奏者の名前も書かれていないCDであるが、スペインの街角のあちこちには無名のギター奏者が演奏するギター曲が流れているが、そのレベルの高さには、舌を巻いたものである。

それらを見聞きして、私はスペインの幻想を見た感じがしたのであった。