「日付変更線上空」
<<アメリカ>>--太平洋上--


日付変更線を過ぎてしばらく飛行すると、太陽が機体に当り始めた。

下界はまだ夜明け前だが、1万メートルの上空は、既に朝の気配である。

座席前のテレビ画面で、映画を二本見た後、うつらうつらして目を開けたら、既にこんな光景が眼前に現れていた。

感心したのは約8時間のフライトの間、フライト・アテンダントの女性たちは、ずっと働き続けていた事だ。

その中の一人の女性に、本当に大変な仕事ですね、と声を掛けたら、最初は大変だったけれど、もう慣れましたと、にこやかに返事が返ってきた。

一見華やかに見える国際線の乗務員の彼女達だが、狭い機内で絶えず乗客のサービスに努める業務は、相当の体力が必要だなと、痛感したものである。