「レストランからの眺め②」
<<インド>>--ヴァラナシ--


我々の居る4階のレストランの真下は、三叉路になっている。

こんな郊外の森の中に突然出来たショッピングモールは、好景気の時は富裕層の人々が車で買い物に来る事も多かっただろうが、一旦不景気になると、客足も波の引くように遠のいてしまうのだろう。

地上ではこんなモールに縁の無さそうな人々が、蟻の様に動いているのが見える。

多少色の着いた巨大な一枚ガラスの嵌まったレストランの窓からは、下界の様子がパノラマのように眺望出来る。

このレストランも、観光客などで営業は出来ているようだが、たくさんのテーブルが置かれている店内には、お昼時だというのに、我々とあと一組の客が居るだけで、店員も手持ち無沙汰のように、雑談をしているだけであった。