「沐浴場を後に」
<<インド>>--ヴァラナシ--


ガンジス河の沐浴場の前にある建物を最後の記念に撮影し、此処を去ることにした。

これから向かうのは、此処から歩いて15分くらいの上流に有る火葬場である。

この建物も、嘗ては沐浴をする人や、観光客で栄えたであろうが、今は営業しているのかどうかも判然としない。

唯一向かって左側の一階に有る、電気の点いている部屋が、夜明けと共に僧侶が祈りを奉げる祈祷場である。

此処での沐浴をする人々の様子を現実に見た私は、インド人のガンジス河に対する熱い思いと信仰心を垣間見た思いがしたものである。

世界の四大文明発祥の地の一つ、ガンジス文明が此処に栄えた事は、インド人の誇りであり、此処に集う意味も並々ならぬ物が有るのは間違いない事であろう。