「道端で」
<<インド>>--ヴァラナシ--


この母娘は一体道端で何をしているのだろうか。

良く見ると、どうやら小麦粉を練ったようなものを、団子状にして売っているようである。

前に載せた露店のおやじが、この団子状のものを揚げて売っていたシーンが有ったように思える。

それにしても、脇に居る娘は、周囲を憚らず、あられも無い格好で、粗末なアルミの器から食べ物を手で摘んで食べている。

生きるための所業とは言え、何とも壮絶な光景である。
しかし、この娘が哀れっぽさを感ぜず、逞しくさえ思えるのが救いである。

通り掛ったサリーの女性が、母親の傍によって何かを話しかけている。

きっと頑張って生きて行ってくれと、励ましているのであろうと、勝手に善意に推測したものである。