「ある少女」
<<インドネシア>>--バリ島--


バリの名峰バケン山を見渡せるビューポイントに居た少女。

彼女は物売りの少女である。
しかし決してしつこくは無く、一度断ると素敵な笑顔で、快活に色々な話をしてくれた。

彼女の目は実に聡明そうで、自分が物を売る事に対する負い目などは微塵も感じられず、その明るさが眩しいほどであった。

これは我々仲間の一人と、片言の日本語で応対している所を撮ったものである。

親を支えて商売をする事に、むしろ誇りを持っているように感じられたのは、私だけではなかったようだ。

耳に付けたイヤリングと赤いスパイダーマンの帽子が、とても良く似合っていた。