ボイスレコーダー 撃墜の証言
小山巌
講談社+α文庫
副題「大韓航空機事件 15年目の真実」のように1983年9/1深夜アンカレッジからソウルに向かっていたはずの大韓航空機007便(ボーイング747)がソ連領空のサハリンを横切ったところでソ連軍戦闘機のミサイルで撃墜、乗員乗客269名が死亡した事件。行方が分からなかったブラックボックス(フライトレコーダー、ボイス・レコーダー)がロシアからICAO(国際民間航空機関)に渡された。そのボイス・レコーダーの記録とその時のロシア軍の指令の日本語訳が圧巻。
要するに大韓航空機はスイッチの選択ミス、ソ連軍は曳光弾を持っていず普通の弾で警告射撃。機体を捜索した米軍もソ連軍原潜の通り道を調査していたんだって。
当時私もてっきり007便だからスパイがらみの事件かと思っていた。
当然、柳田邦男が書くべきはずの本だと思うが、当時個人的事情で海外に行けなかったのだと文庫版序文に書いている。100円