謎とき日本合戦史 日本人はどう戦ってきたか
鈴木眞哉
講談社現新書
日本人は戦国時代以前から白兵戦ではなく弓矢、投石で戦ってきた。戦場で代刀で切りあっているのは軍記に書いてあるだけで、合戦に参加した者が自らの戦功を申し立てる軍忠書などには飛び道具による負傷がほとんど。
長篠の戦の鉄砲三段撃ちは信長紀にはあるが、信長公記には書かれていない。
日露戦争の旅順攻撃では白兵戦を挑んだ日本軍の死傷者5万9千人、ロシア軍は2万2700人。
第二次世界大戦で日本刀が戦場に持ち出されたが、軍刀の補修を行った人の証言では行軍中の事故とか取り扱いの誤りとかの戦闘以外の原因で損傷したものが圧倒的に多かったと。
米国陸軍省1944年マニュアル「日本軍は人命を軽んじ、目標を獲得するときの代価を計算しない。彼らの多岐にわたる訓練及び銃剣に対する先天的な信頼にもかかわらず、彼らは白兵戦において傑出していない」
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