ザ・万字固め
万城目学
ミシマ社
いろいろなエッセイ集だが、わざわざ図書館から借り出したのは2011年の東京電力株主総会レポートが読みたくてだ。
開始時間50分前から席に着くほど気合が入っている。30分前にはほぼ満席になったそうだ。
節電で暑い会場で中座もしないで差配し続けた勝俣会長に感心しながら「この会社には自分で判断して動ける余地というものはいっさい残されていない(略)すべては国が指針を作り、それを待って出ないと動けない」「この株主総会には何の推進力もなければ、目の前にいる役員の誰もが責任を取るつもりがない」と感じたそうだ。