昭和16年夏の敗戦
猪瀬直樹
中公文庫
何故か一時期人気があってようやく続けて借りることができた。
昭和16年12月8日の日米開戦前の8月16日総戦力研究所に集められたエリート中堅官僚たちで組織された模擬内閣が、シュミレーションの結果、12月中旬奇襲作戦が成功しても物量において劣勢な日本は長期戦、ソ連参戦で敗れると、東條陸相たちに発表した。東條は「これはあくまで机上の演習で、実際の戦争というものは。君たちが考えているようなものではない」
ドイツがソ連領に進入したとき、日独伊三国同盟にソ連を加えて連合軍に対抗しようと考えていた松岡外相の構想が破綻したが、近衛侯が三国同盟を破棄し中立政策をとろうと言った。しかし東條は「そんな仁義に反することができると思うか」
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